ナイキの厚底シューズと各社の対抗モデルをまとめてみたよ!!
https://penguinsports.net/post-1529/
この前ナイキの厚底規制について書きましたが、結論としては「現行モデルは規制しない」となりました。
もう少し詳しく言うと
「すでに市販されているモデルは使用可能」、4月30日以降は以下のルールが適用される。
・複数のプレートはダメ。 ・靴底(ソール)の厚さは40mmまで。 ・レースの4カ月前から一般購入できること(医学的理由などによる調整は許可される)。
だそうです。
今回の世界陸連の見解
上記のとおりなのですが、私なりに分析すると、
ソールとプレートの数・厚さを縛ることにより、ちょっと兆しがあった「プレートの数」「ソールの厚さ」合戦に釘を刺した形です。
また、最近のナイキのやり口「BIGレースで注目選手に最新モデルを支給してお披露目」というえげつないマーケティング手法を「4か月市販されている(誰でも購入でき、レースまでに履きならすことができる)」ということで牽制したといえますね。
「靴によるサポートはどこまで許されるか」という一番難しい問題はとりあえず棚上げしつつ、「キプチョゲ選手及びナイキ契約選手」だけに最新厚底が支給されるのはフェアじゃないという他選手のガス抜きが出来るわけです🤗
とりあえずの結論としては妥当性があるのではないでしょうか。
ナイキは優位は動かない!?
で、ナイキは大ダメージかというと、そうじゃない所にナイキという会社の恐ろしさがありますね😅
https://www.fashionsnap.com/article/2020-02-06/nike-alphafly/
じゃーん!「エア ズーム アルファフライ ネクスト%」!
これは、キプチョゲ選手が非公式ながらサブ2した時に使っていたモデルの市販バージョンですね。
世界陸連の規定もクリア(というか裏で色々と激しいやり取りがあったであろうことは想像に難くないですが…)しており、実質的に東京五輪(の札幌マラソン)に向けては、これが勝負モデルとなるでしょう。
性能はサブ2で証明済み。
それにしても、ゴツイ見た目ですね。昔一世風靡したナイキのエアマックスを思い出しました🤔
各メーカーの対抗モデル
で、あとは各メーカーの対抗モデルですね。
ミズノ
https://www.mizuno.jp/track_field/hangeki/?pid=cstop_tf
「本気の反撃」
良いですね。中々インパクトのあるキャッチコピーです😮
通称「白いやつ」です。(見せてもらおうか!ミズノの最新モデルの性能とやらを!!)
詳細はまだ明かされていないですが、既に駅伝などで一部選手にテスト品が支給されており話題になってましたね。
どういう仕上げで来るのかは分かりませんが、現在の見た目だと「厚底」ではなく、従来の「薄底」系の進化版なのだと思います。楽しみですね。
アシックス
https://www.asics.com/jp/ja-jp/mk/running
長年マラソンシーンをリードしてきたアシックスですが、ここ最近の厚底競争では少し出遅れている感はあります。
従来のトップ選手などが愛用してきた薄底ターサージールや、初中級者向けのゲルカヤノやゲルニンバスなど幅広いラインナップが特徴です。
一応厚底シューズとしては「○○ライド」というラインがあり、市民ランナーからは中々好評です。
が、2時間を目指すモデルというよりは、どちらかと言うと長くゆっくり走るシューズとしての位置づけです。重量も中々ですし😥
五輪に向けた新モデルの情報は一般公開されてはいませんが、当然内部では急ピッチで進んでいることでしょう。世間を「あっ」言わせるモデルに期待です。
(追記)
と言っていたら勝負モデル「メタレーサー」が発表されました😅
https://www.wwdjapan.com/articles/1031348
厚底(という程厚底には見えませんが。ナイキが超厚底なので🙄)+カーボンという組み合わせですね。
やはり現状マラソンにはこの組み合わせがベストと判断したのでしょう。
ちなみに、4か月以上市販されているという条件があるので、五輪向けにはもうこれ以上の開発はないと思いますが、カーボンを使うということであれば、自転車(ロードバイク)メーカーと協業するのはどうですかね。
ここ数年カーボンを採用しはじめたシューズメーカーと違い、自転車業界は、もう20年以上カーボンを実戦に投入して研究し尽くしてますからね。アシックスかミズノあたりがブリジストンと協業するなど夢のタッグではないでしょうか。
ニューバランス
https://shop.newbalance.jp/shop/e/eEnb-hanzo
先日女子のマラソンで代表を勝ち取った松田選手。
彼女が履いていたのがニューバランスでした。
ニューバランスはM.lab(ミムラボ)という現代の名匠靴職人の三村氏がいる研究所?と共同開発したシューズを支給したようです。
これ自体は特注品らしいですが、市販のHANZOシリーズのカスタマイズ版でしょうね。
見ての通り薄底です。松田選手に限らず、女子は厚底の波が来ていません。女子は筋力による反発力を使った走り方じゃないから、厚底のメリットは少ない(採用する選手が少ない)と分析する人もいますが、どうなんですかね。
アディダス
https://shop.adidas.jp/model/KZR17/
「ADIZERO PRO」これがアディダスの勝負モデルになりそうです。
今年の箱根駅伝では青学がナイキを履いてしまい、悔しい思いをしたであろうアディダス。
この最新モデルはカーボンプレートを内蔵しつつ薄底系で仕上げてきました。
果たしてナイキの厚底と比べてどうなのか分かりませんが、個人的にもアディダスもブーストフォームは凄く好きなので、頑張ってほしいメーカーの一つです。
「薄底VS厚底」から乱戦に
今後、従来の「薄底VS厚底」という単純な構図は最早成り立たなくなるでしょう。(この意味では第1ラウンドは「厚底」の勝利と言えます。)
厚底でカーボン以外のプレートが入るかもしれないし、薄底でカーボンが入るかもしれないし、また全然違うアプローチがあり得るかもしれません。
というか厚底とか薄底とか自分も言ってますが、正直よく分からなくなってきました😅
ナイキのアルファフライは「(超)厚底」で間違いないですが、アディダスやアシックスは超厚くはないけど、従来(2~3年前位までの)(超)薄底のハイエンドモデルに比べたら、厚いですし…
技術革新により厚底でも軽量性と反発性を確保できる今となっては、ランニングエコノミーが重要な長距離において、超薄底にするメリットは少ない(足への負担が大きい)と言えますね。
当然走るのは選手。一番重要なのは選手。
なんですが、今後のマラソン選考レースや本番の東京五輪でも「誰が」「どのシューズ」を履くのかも一つの見どころではあります。
にしても、ハイエンドなんで仕方ないですが、各社ちょっとお値段高すぎないですか?カーボン使ってるからでしょうか?(でも量はほんの少しだしなぁ😥)
2万~3万円位が現在の相場ですね。定価ベースだと。
とりあえずズームフライフライニットを履きつつ、お金を貯めることにしますか。