完全無欠コーヒーって知ってますか?
低糖質とか糖質制限などのキーワードでWEBや本を調べてみると、しばしば目にするキーワードです。
元々シリコンバレーの事業家(デイヴ・アスプリー氏)が「シリコンバレー式自分を変える最強の食事」で提唱する健康的な食事法の一つだったのですが、インパクトが強かった(一日0.5kg痩せる!?究極のダイエット!?)ので流行ったみたいです。(少なくとも日本では社会的現象(ブーム)とまではならなかった印象ですが)
試して考察してみたので、情報共有していきます。特に理屈も分からず試そうとしている人、要注意です!逆効果になる可能性もありますよ!
前述のとおり、朝飯代わりにするのは分かりますが、”痩せ薬”のように食事にプラスする類のものではありません。また、”完全無欠”という言葉から連想される”完全栄養食品”では到底ありません。
WEBでは、試した結果謳い文句通り「一日0.5kg痩せた!」という体験もあります。あり得なくはないですが、個人的には「本当に?」と思ってしまいますね🙄
「痩せた」ってのは、体の水分や筋肉等を落とすのではなく、体脂肪を燃やして痩せたいところです。体脂肪=油は1gあたり9kcalのエネルギーを保持しているので、500g燃やすのに4500kcal必要ということです。
飲まず食わずという訳にも行かないので、実際は更に多くの消費カロリーが必要です。結構なペースのランニング1時間で1000kcal消費すれば良いほうですよ。何時間走ります?(最新の理論では必ずしも代謝は単純な算数ではないことが分かっていますので、これ以上は何も言いませんが。)
体脂肪が本当に過剰な状態で、体も放出したがっているような人でMCTオイルなどと相性が良ければ、消費とは別に脂肪放出?みたいなことがおきるのでしょうか?私にはよく分かりませんが…
とにかく”完全無欠コーヒー”は一日何杯も飲んだり、これだけで生きていけるような代物ではありませんので、注意が必要です。
また、油の質はもの凄く良い(ものを使うよう指定されてますから)のですが、バターもMCTオイルも中身は飽和脂肪酸です。
私はキーズ博士の”7カ国研究”の結論「飽和脂肪酸は人間(の血管)を殺す」には真っ向から意義を唱える人間ですが、(この説には有名なフレンチパラドクスを始めとする幾つもの矛盾する実例があり、キーズ氏が自説に都合の悪いデータを隠していたことも明らかになっています)かといって油の種類が偏ることを推奨するものではありません。
バターコーヒー(朝食)で飽和脂肪酸を摂取するので、昼飯や夕飯には、不飽和脂肪酸(特にオメガ3系が良いでしょうね)を積極的に取りましょう。
ちなみに油を始めとする食物を上手く消化吸収できるかは人種間の差も大きい(e.g.アルコールとか、牛乳とか、海草とか)ので、そもそもバターの飽和脂肪酸が合うかどうかも、各人次第と思います。
また、ケトーシス(脂肪を燃焼させる)にするには、ゲンシカイキメソッドの”長くゆっくり運動する”習慣を付けることが不可欠です。バターコーヒー飲んでゴロゴロしているだけでは到底望ましい効果は得られないと思うのですが😅
完全無欠とか夢のキーワードに期待が高まっている方には申し訳ありませんが、「完全無欠コーヒー」とは「良い油の濃厚カプチーノ」ってことです。あくまでもゲンシカイキ(低糖質)的取り組みの一助として考えるのが適当です。
エナジードリンクやスポーツゼリーの代替としては有力候補だと思います。(あの手のエナジー商品は砂糖が沢山含まれており、一時的に血糖値を上げることにより”元気になった錯覚”を与えるものです。パウチに入った○○inゼリーみたいのを朝食にしてるくらいならバターコーヒーにしましょう。)