短距離走と長距離走は別競技!!ラン初心者が伸び悩む原因はこれかも??
走ってますか(ラン)?
もし走り始めて、タイムが全然上がらない、もしくは仲間に比べて異様に呼吸が乱れる、と言った状況ならば、自分が「長距離走」をしているか一度確認するのをおススメします。
長距離走と短距離走は全くの別物
言われなくても分かってるよ!という声が聞こえてきそうですが、別物です。
そりゃそうですよね。ウサインボルト選手はマラソンに出ませんし、高橋尚子選手が100m走で日本代表になったこともありません。
ちなみに、皆さんは短距離と長距離の違いは分かりますか?
体格?正解です。短距離走の選手は筋骨隆々。長距離走の選手は無駄な物が削ぎ落とされたスリムな体型です。
筋肉の種類?正解です。速筋・遅筋の話ですね。ちなみに、魚の白身と赤身も同じ話だって知ってました?ずっと泳ぎ続けるマグロなどは赤身(遅筋)、普段そんなに動かないけどピンチの時とかに「ビュっ」と動くのが白身(速筋)魚なんですって。
呼吸?正解です。超短距離は無酸素運動、中長距離は有酸素運動ですね。それに伴いエネルギー源も異なります。
そう、これはもう別競技なんです。
ちなみに、皆さんは、短距離ランナーが”長距離走”をしていたら(若しくはその逆)分かりますか?
長距離と短距離の簡単な見分け方
まずはこちらをご覧ください。
[caption id="attachment_687" align="alignnone" width="300"] Photo by Quino Al on Unsplash[/caption]
[caption id="attachment_686" align="alignnone" width="192"] Photo by Jonathan Chng on Unsplash[/caption]
まあ、上の写真だと格好や場所で何となく察しが付いてしまいますけど…そういう点ではなく、フォームが全然違うわけです。
選手により多少の違いはありますが、一番分かりやすいのが「足運び」です。
短距離は”体の前”で足が地面に着きます。前方で足を接地させて、グイッと蹴って(自分の体を引き付ける)で加速することになります。
一方長距離は”体の下”で足が地面に着きます。細かいことを言うと、ヒールストライク(踵で接地)とかフォアフット(足の前方で接地)とか色々とバリエーションはありますが、短距離のように太ももなどの筋肉の力で自分の体を加速させるのではなく、今のスピードを維持(巡航)するために、”足を回していく”のが長距離の走り方です。
色黒の写真は長距離走、カラーの方は短距離走ですが、そういう観点から見ると明らかですよね。
長距離走は楽に走るのが大切
この文章を読んでいるのは、恐らくバイクは得意だけど、ランは苦手という方が多いと思いますが、そういう方に問いたいのは「短距離フォームで長距離走ろうとしてませんか?」ということです。
何の訓練も受けてない人間が走ると、短距離走フォームになりがちです。
幼少の頃から走ることは、基本短距離走(駆けっこ)だったはずです。(現代日本で、ケニアみたいに、走らないと学校に間に合わないので、片道5kmを走って小学校に通った人はまずいないですよね。彼らの長距離の強さは決してDNAだけじゃなく、こういうシチュエーションにもあると思います。)
学校のマラソン大会でも、長距離走のフォームなんて教えてくれません。「根性で頑張れ」ですよね。というか体育の先生ですら、必ずしも長距離ランナーじゃないので知らないんです。
だから、そういう普通?の人(かつての自分が正にそう)が長距離を走ろうとすると「遅い短距離フォーム」になりがちなんです。私の家の周りをたまに部活動らしき中学生が走っていたりしますが、サッカーやら野球やらの少年はほとんどが「遅い短距離」フォームで走ってます。(あと、上下にピョンピョン跳ねるのも長距離慣れしていない人の特徴です。)
遅い短距離は足が(控えめですが)前に出ます。で、足が前に出るということは、小さな力ではありますが、自分の体を引き付けないと進みません。エネルギーの効率が悪いので遅い割に疲れます。
部活動の少年は良いんです。基礎体力はあるし、部活終わり?のランニングなんて、タイム争うものでもないでしょうし、距離も5キロとかそこらでしょう。
しかし、我々毎日何時間も運動できない上に、目指すは10km、ハーフ、そしてフルマラソンな大人はこの”非効率”を放置していたら、目標タイムで完走できません。
自転車を乗り込んでいれば基礎体力はそこそこあるはず。なのに、ランでは直ぐに息が上がるという人は、一度フォームを見直してみてください。同じスピードでも全然苦しさが違ってきますよ。
英語ですが、短距離と長距離の違いやフォームの注意点を分かりやすく解説してくれる動画を見つけました。映像を見ているだけでも、何となく意図は汲み取れると思いますので、是非一度ご覧ください。